四季・冬






サイズ:110×90
完成日:平成13年



保育所に依頼された四季シリーズの3作目の作品です。

この冬に関しては、前々から作りたいテーマが決まっていました。
これは、作品「想い出」の舞台となった山方地区の子供達の登校風景です。

山方の子供達は小学校まで4q近い道のりを登校します。
小さい1年生には雪道はよけい大変です。
そこで6年生の班長さんはこの1年生をおぶって登校することにしました。
おぶって歩くともっと遅くなるので、班長さんは他の子供達を先に行かせ、遅くなる事情を先生に報告するように言いました。

2人分のランドセルをしょって先に着いた子供達は「1年生がなんぎしちょって、今班長さんがおんぶして歩いちょうけん、遅れるよ。」と報告。
二人は1時間遅れで到着しました。

この1年生だった子も今年成人を迎えました。ダム建設のため山方地区の方がたも移転が完了してしまっていますが、班長さんの優しさや、勇気、報告させるという判断力が美談となって残っています。

仲間同士でお互いを思いあえるような優しさが、いつまでも子供達に受け継がれて欲しいと思います。



■メンバーの声
  • テーマははっきりしたものがあったけれど、雪の風景という白い世界になかなか制作が進まなかったね。白い布と言ってもホントいろいろな白があったものね。
  • 右側の雑木林の土台布も他とあわせるとなんか浮いていて、途中で変えたっけ。
  • 奥の山は布団の側だった布だけど、裏に残っていた綿がそのまま雪に見えるって事で使ったね。綿恋流の発想の柔らかさカナ?
  • 川に使った布は最初から水の流れのような柄で、色もホント冬の川って感じでいい布があってよかったと思うよ。
  • 子供達を作るのは楽しかったね。毛糸の帽子を編んでかぶせたり、みんなスゴクこった作りをしてね・・・
  • 元気に歩いている子(実は綿恋くらぶがデザイン面で助けてもらっているT君です。)が後の2人を「何しちょう、早くこいや!」って呼んでる様子がよくでたね。
  • 旧山方地区の人に見せたら「この子はうちの子だわ」「するとこっちがうちの子かい?」と言いながら大変喜んでたわ。



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